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サロン成功事例一覧

B.B. SENGOKU
代表取締役社長 髙橋 利直 様

導入内容
coming-soon ライト、coming-soon POSライト
導入時期
2020年5月〜

常連さんを思い、従業員を思う
真心と技術を社会へ、
それが50年超の「床屋魂」

髙橋さんが語る!導入の効果

デジタル化と女性客の獲得をめざしたはずの
ホットペッパービューティーで大失敗
店は大混乱し、従業員からは総スカン

床屋さんであることへの思い入れは人一倍強い髙橋さんだが、そう思うに至った苦い経験もあった。以前、女性客を増やそうと大失敗した。

「ホットペッパービューティー(以下HPB)を導入した時です。やってみたら店は大パニック。当時予約は、来店時に受ける次回予約と電話予約だけ。紙で管理していましたから、どうしてもWeb予約を忘れてしまう。ダブルブッキングだらけで、スタッフは激怒。常連の男性客の足も遠のき、散々でした」。

Web予約システムに変えると売上30%ダウン?
常連さんに応じて隙間なく埋められる電話予約は
ノウハウが詰まったデジタルより精緻なシステム

なぜ床屋さんはWeb予約システムより、電話予約と紙の台帳にこだわるのか?その理由はシンプルだ。何よりも売り上げが落ちる。髙橋さんがシミュレーションしたところ、それは、30%減にもおよんだという。

「電話で受け付ければ、隙間時間が生まれないんです。お客様一人ひとりのいつものメニューを覚えて受付をすれば、この人は25分、この人は35分と、5分刻みで受け付けることができます。しかも、多少窮屈な時間設定で予約を詰め込んだとしても、正確に仕上げつつ時間を短縮できる技を持つのが理容師です。その5分の積み重ねで売上げが劇的に変わります」。

「うちの店では、電話予約はおもに新人が受付しますが、最初の1年間は先輩から叱られ続け、泣く日の連続です。叱られる原因は、お客さんのカットなどに関する情報不足。誰にも一律の時間を設定して無駄な空き時間を作ったり、逆にお客さんに何度もメニューを確認し直して怒鳴られたり。だから先輩からも叱られる。新人に電話受付を担当させるのは、そうしたお客さんの情報や店の流儀を身につけてもらうためでもあるんですけどね。
つまり、床屋さんの電話予約は、その店の長年の経験とノウハウが凝縮されたもの。生半可なデジタル化よりもはるかに精緻に完成したシステムなんです。HPBの失敗は、明らかに、中途半端に始めてしまった私の責任でした」。

それでもなぜWeb予約導入にこだわったのか?
スタッフの働く環境を整えるため、
そしていずれは、生産性と成果を可視化するため。

たしかに、女性客獲得は髙橋さんの勇み足だった。だが、Web予約導入はそうとは言えない。予約のデジタル化は入り口で、本当の目的はその奥にあった。その目的とは、スタッフの労働環境改善や評価制度へ応用だ。実は髙橋さんは、お父さんが社長だったころ持っていた下北沢の美容室でcoming-soonを使っており、その便利さは知っていた。

「美容業界はデジタル化が進んでいます。スタッフの評価も、予約と連動したPOSから出される売上や接客数、時間単価などの数字をもとに行うお店が増えました。いずれこの波は床屋さんにもやってくる。導入時はまだ15分単位での予約受付だったので売上は30%まで下がった。だが、単価を上げるための攻めの営業もできるし、慣れるまでの期間は落ち込んでも、必ず回復すると思っていました。その結果、今は10%減まで戻しています。でももうこれ以上は戻さなくていい。昼休みも取れず働く環境はもういらない。10%分はスタッフに還元します」。

床屋さんは、繁盛店になるほど予約もビチビチに埋まり、お昼休憩すらとれない日がある。こうしたストレスを取り除くことも社長の大切な役割だと髙橋さんは言う。2020年4月、SENGOKUグループは、床屋さんでは珍しい週休2日制を導入した。近い将来、coming-soonと連動するcoming-soon POSの利用開始も検討している。

最も欲しかった若い男性の新規客が増えた
上手くデジタル化に対応した床屋には、
開拓できるチャンスがいっぱい!

coming-soon導入後に起きた変化が二つあるという。

一つは店への電話が減ったこと。以前は、週末などの予約枠が埋まると、予約電話を断るためだけに一人電話番を置き、いらだつお客さんからはクレームも受けた。が、今は翌週の空き枠に自動で予約が入るだけだ。
もう一つは、若い新規の男性客が増えたこと。最も欲しいお客様層だ。営業時間外でも簡単に予約できる、そこが評価されている。

「床屋さんでWeb予約をしているところ自体がまだまだ少数派。それぐらいまだ、床屋には開拓できる余地が残っているんですよ」。


“いつもどおりで”と任せてもらえる信頼と、
新しいスタイルにも満足いただける技術を

「屋号がアルファベットで『SENGOKU』でしょ。お客さんからも『武将好き?それともゲーム好き?』なんて聞かれちゃうんですよ(笑)。実は地名で『千石』なんですけどね、東京以外の方にはわかりませんよね」。

髙橋さんは、はにかみながらそう話す。
SENGOKU本店は、東京大学やお茶の水女子大などの大学が集まる文教エリア・文京区の小石川植物園界隈、千石にある。1969年、髙橋さんの父と母二人がこの地に理髪店を開業。地元の人に愛されながら、52年の歴史を刻んできた老舗の「床屋さん」だ。

とはいえ、「昔ながらの床屋さん」とも一線を画す。大きな通りに面するサロンは、黒を基調としたカラーリングと一面のガラスのシャープな外観で、その壁には、スパイダーマンがよじ登る。サロンのデザインセンスとユーモアが感じさせる「今どきの床屋さん」だ。

「『美容室』ではなく『理髪店』。このまちの人に愛され続ける“床屋さん”であることに誇りを持っています。お店のターゲットは、近所に住まわれている常連さんです。お客様のなかには、親父の代から馴染みにしていただく年配の方をはじめ、その息子さん、さらにはお孫さんと、三代で来られる家族もいます。椅子に座って一言“いつもどおりで”とすべてを任せていただける信頼関係は損なうことなく、同時に新しいスタイルやデザインを試してみたいときにも満足いただけるだけの技術を磨く。
初めての方なら『常連になってもらう』ために、常連さんには『常連であり続けてもらう』ために。その関係を築き、続けるための工夫と努力を大切にしています」。

いまの床屋経営の課題は、仕事のデジタル化と従業員の働き方改革

一方で、「床屋の社長が取り組むべき課題」も多いという。その課題とは、「仕事のデジタル化」と「従業員の働く環境改善」だ。

「まずは、仕事のデジタル化。理容師は、よくも悪くも職人気質なんです。お客様のカットや仕上げは、言われるまでもなくすべて頭に叩き込んでおき、一つひとつの手技は正確に、しかも時間通りにぴしっと仕上げる。もちろんこれは、理容師が誇るべき仕事の仕方です。
が、それゆえに仕組み化しにくいことがある。予約受付はその典型です。Web予約導入は、床屋の仕事をデジタル化する糸口の一つです。一度トライしたのですが、結果は惨敗。その後しばらく社内では、システム導入は封印されました。二度と失敗できない環境で検討・導入したのがcoming-soonです」。

「もう一つは、いわゆる『働き方改革』です。この業界、採用しても長続きしない。それは根性論だけでは済まない点も多いんです」。

「昔の理容師は、徒弟制度を経て一人前になりました。私が子どものころのこの店も、1階が店舗で、2階は住居。若い男女のお弟子さんたちは住み込みで働き、ご飯も一緒に食べていました。実は、いまもこのビルの3階は従業員の社員寮です。時代も時代ですから、一緒に暮らしてはいませんけど、ね。何かと厳しい仕組みでしたが、反面、優れたところもありました。それは、技術がしっかり身につくこと。そして人として身につけるべきしつけが行き届くこと。
私は人を採用する際には、技術だけではなく、『人としての振る舞い』がきちんとできる人になってほしいし、そう育てたいと思っています。だから、いたずらに甘やかすことはしません。ですが、技術指導やしつけの厳しさと、働く環境の厳しさは別物。ムリなく働ける環境は整えてあげたい。ムリなく働ければ長続きする。一人前になってもらうには、それが何よりの近道ですから」。

「振り返れば、私は親父の経営の多くを否定してきた生意気な息子かもしれません。『間違いなくお店は継いてあげるから、それまでは好きにさせて!』。18歳の時、親父にそう言ってアメリカに留学させてもらいました。勝手な言い分ですよね(笑)。社長になってからは、親父が心血注いで出店した8店舗を、半分にまで整理統合しました。この本店も建て替え、作りもガラリと変えました」。

「ですが、これだけは捨てちゃだめだと守っていることがあります。千石(SENGOKU)という屋号と『真心と技術を社会へ』という社是です。常連さんを思い、従業員を思う。腕を磨き、豊かでまっすぐな心を養い、自分が暮らす場所に働き、まちや社会の役に立つ人を育てる。そのために伝え継ぐべきものは、真心と技術。まちの床屋さんにできることはまだまだあるし、チャンスも眠っていますから」。

SENGOKU/株式会社央粧  代表取締役社長 髙橋 利直様

高校卒業後、憧れ続けたアメリカへ。サンディエゴシティカレッジに4年間留学。帰国後、家業を継ぐために仙台の理容専門学校に再入学し、理容師国家資格取得。卒業後、7年間にわたる仙台の理髪店での修行を経て、30歳で家業・株式会社央粧入社。2011年社長に就任。現在、都内(千石・久米川<東村山>)・神奈川(たまプラーザ)・埼玉(狭山台)で計4店舗を展開、その陣頭指揮を執る。
※左が高橋様

https://sengoku-life.com